YELLOWJACKETS (1981)
 リーダーRussell FerranteのキーボードにJimmy Haslipのベース、なんでもアリの黒人ドラマーRicky Lawsonのトリオバンド。これにロベン・フォードがフィーチャーされているという事で思わず買ってしまいました。このバンドは後にどんどんサウンドがマニアック化していくのですが、1stということで、とりあえず解りやすい音作りをしているようです。
Yutaka Yokokura/love light (1978)
 琴や尺八を中心とした邦楽器と、ニューヨークのクロス・オーヴァーミュージックとの融合を試みてデビューした横倉裕の1stアルバム。デイヴ・グルーシンの強力なバックアップがあったようです。インスト曲は和的な話題の時とかに良くテレビのBGMで使われていました。
'70s和製ブラジリアン・グルーヴ「NOVO/novo complete」
→'80sブラジリアン・クラシックス・カヴァー「L.A.TRANSIT」
YUTAKA (1988)
 GRPの全面バックアップを得て、横倉裕がついに全米デビューを果たした2nd。日本人アーティストとして、琴をメロディー楽器に使用するなど、いかにもわかりやすいasian-pop,fusionというスタイルになっています。前作よりもより洗練されたサウンドで、この作品から元シーウインドポーリン・ウイルソンがボーカル参加。
YUTAKA/brazasia (1990)
 琴などの和楽器と、アメリカンポップフュージョンを結びつけるという、いかにもアメリカ受けをするサウンドを狙っていると思ったら、今度はブラジリアン・サウンドとも結合してしまいました。バックもOscar Castro Neves等本国のミュージャンが参加して、ごった煮的な音と思いきや、これがまた絶妙のバランスで耳心地の良い音になっています。
YUTAKA/another sun (1993)
 相変らずセンスのいいアレンジで、この作品でついに憧れのセルジオ・メンデスとの共同プロデュースを果たしました。心地良い佳曲揃いでハズレなしって感じなのですが、この人の失敗は、あくまでも自分のヴォーカルにこだわったことかな。正直言って歌はうまくないです。せっかくasian-fusionの世界を確立したのだから、ヴォーカルは他にまかせて、アーティスト、プロデュースに専念したほうが成功したはずです。この後、この人の作品は出ていませんが、早くどこからか復活をしてほしいものです。



ZAPP/zapp II (1982)
 もう、一言、良い!いい!えぇ!e〜!トーク・ボックスを駆使して当時は新種のエレクトリック・ファンク、P−FUNKでザップ嵐を巻き起こしましたが、11分にも及ぶ一発目の「dance floor」でもわかる通り、メロディアスなヴォーカル・ハーモニーも重視して、単なるファンクでなく音楽的に楽しめるところが彼らの良いところですね。でも、とにかく理屈抜きで腰を動かしちゃうのがいいかも。ロジャ〜!!
THE ZAWINUL SYNDICATE/THE IMMIGRANTS (1988)
 もう70歳にもなるベテランキーボーディスト、ジョー・ザヴィヌル。ウェザー・リポートのリーダーと言ったほうがわかりやすいですね。これはWR後の彼のプロジェクト。民族音楽的アプローチなどWRよりもより広い視野での音楽作りがされているようで、PAGESのリチャード・ペイジが歌う「shadow and light」はスローナンバーのWRサウンドにヴォーカルを乗せているようで叙情的です。「マーシー・マーシー・マーシー」の再演では一転ファンキーナンバーとなり、オーストリア生まれの彼がアメリカに渡り自己の黒人化を進めた背景が感じられますね。演奏技術やメロディーで押すタイプではないだけに好き嫌いは分かれるサウンドではあります。
ZINGARA (1981)
 クインシー・ジョーンズに見出される前のジェイムス・イングラムが歌う“love's calling”が収録された事で有名なソウル・ユニットのワン・アンド・オンリー作。勿論J・イングラムの熱いヴォーカルはここではとびきり光ったナンバーになっていますが、ラモン・ドジャーのプロジェクトにより製作された本アルバムはむしろ全曲を手がけたそのL・ドジャーのアーバン・ソウルの世界を楽しむものであると言えるでしょう。エレガントで洗練されたアレンジの中にも、どこか泥臭いブラック・ミュージックが根底にある特有のサウンドですね。様々なカラーリングを施されたソウルが現れる、製作年代としても絶妙な位置にあるオススメの一枚。
Zulema (1975)
 “ズレーマ”って、すごい名前だなとその昔、曲よりは名前のみで気になっていた人だったのですが、これは「wanna be where you are」の秀逸カヴァー収録で有名なアルバム。大手RCAに移り仕切り直しされた3rdです。ソウルフルで骨のある声質のヴォーカルで、年代的ではありますがなかなかの味。ソウル一辺倒ではなく「love to last forever」のようなバラードも挟み色を出しているのがいい。彼女、歌だけではなく鍵盤やアレンジもやっていたのですね。やはりどこかアーティスティックな雰囲気を持つ音だと思いました。ラストのファンク・ナンバーでやっと黒さが出てこれもまた良し。


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