UNIVERSE featuring Dexter Wansel (1991)
 キーボーディストとしてのセッションやプロデュース、自らもリーダーアルバムを出すなどフィラデルフィア・ソウル界で活動をしてきたデクスター・ワンゼルのプロジェクト。ソウルと言うよりはかなりスムース・ジャズ的な作りなので一応こちらのコーナーで紹介します。さすがに音も新しくなっていますが70年代のワンゼルを知る人にとってはあまりにも「スムース」過ぎるようでいて妙に納得できる進化であったりもして。ラストではゲストにジーン・カーンを迎えてのヴォーカル・ナンバーとなっています。いつまでもどこまでも「異質のフィリー」なのですね。
URBAN KNIGHTS (1995)
 ラムゼイ・ルイス、今は亡きグローヴァー・ワシントンjr.の二大巨頭にオマー・ハキム、ヴィクター・ベイリーの若手強力リズム隊がガッチリ組んだゴージャス・セッション。全面的にモーリス・ホワイトがプロデュースを担当と言う事で、一曲目のポール・ジャクソンjr.のギター・カッティングなんかはもろ現代風「sun goddes」だったりで面白い。しかしそれ以外は曲作りにBill MeyersやWayne Vaughn、コーラスにオバサンになったエモーションズを使うなど、やや「あ、そういう事なのね」と感じざるを得ない部分もあったりして。音も心地良さ重視的な所が強く、やはりみんな丸くなっちゃったなー、というのが正直な感想かな。
Urszula dudziak/urszula (1975)
 ポーランドのスキャット魔女と言えばこの人。夫のジャズロック・ヴァイオリニストMichal Urbaniakの全面サポートによる75年の快作。初っ端の「papaya」はクロスオーバーな中に明るい曲調が楽しかったりするのですが、続くA面のモスキート三部作でさらに特有の生々しさが強烈に。その中の一曲目、ズバリ「mosquito」ではレジー・ルーカスがファンキーに弾きまくっています。歌と言うより、パワースキャット。楽器の一種のように聴くのがよろしいかな。
Urszula dudziak/midnight rain (1977)
 前作よりもPOP感が増して聴きやすくなりました。一曲目「lover」ではいきなりちゃんと歌を歌ってます、が、やっぱりちゃんとスキャットも入り乱れてます。この人が今回の「ミスティ」のように普通に歌うとかえっておかしいですね(笑)。なのでここでも変態スキャットは健在。同じスタンダードのカヴァーでも「チュニジアの夜」での舌ベロハッスルぶりはすごい!
Urszula dudziak/future talk (1979)
 M・Urbaniakのプロデュース/アレンジはいずれも変わらないのですが、バック陣は毎回変えてくるようで、今回はバディ・ウイリアムス(ds)&マーカス・ミラー(b)の強力リズム・マシーンにケニー・カークランド(key)が参加と、当時の旬なNYサウンドが合体。魔女のパワー・スキャットはそのままに、よりクロス・オーヴァーしたセッションがとてもカッコ良い。10曲中4曲はバックなしの彼女の声だけで押し通すナンバーでこれも圧巻。




VELAS/ilha dos frades (1989)
 ギターのジョン・ピザーノやベースのホセ・マリノらボサノヴァと関連の深いミュージャンが集まって80年代後期に作られたラテン・フュージョンアルバム。と表向きにはこんなところだが、実のところはほとんど横倉裕のリーダー・アルバムと言って良いくらい、YUTAKA色に染まったサウンドになっている。古くはNOVOでの活動から始まる横倉のセルジオ・メンデスへの敬愛は86年のL.A.TRANSITでオリジナルな作風として実を結び本作のVELAS名義アルバムでさらに深められた。中でもケヴィン・レトーが歌う“whenever your heart wants to sing”をはじめとするYUTAKA作・編曲の数曲が白眉だが、メンバー主導による他のインストもウエスト・コーストの爽やかな風の如く気持ちよく流れていく。
♪“muito mais”♪
Vernon Burch/I'll be your sunshine (1975)
 1stソロアルバムにして早くもと言うかそれを信念にしたかのごときスティーヴィー・ワンダー・フォロワー丸出しで、“ain't gonna tell nobody”のようなファンクから、ガラッと一転メロウな“dreamin”に移る流れと転調するメロディー、多彩なカラーが楽しめる音作りはまさにそのもの。ギターの腕よりもなかなか歌ゴコロのあるヴォーカルとソングライティングは若干10代のものとは恐れ入ります。うーん、追っているなあ。“give love a try”が泣ける!
Vernon Burch/when I get back home (1977)
 columbiaにレーベルが移り多少アカ抜けた感がありますが、その節回しからアレンジ、ヴォーカルまでスティーヴィーっぷりはさらに強力に。そしてバックはついに本家でもサポートしていたNathan WattsやGreg Phillingaines(これはモロです)らが登場。しかしながら21歳の若者がセルフ・プロデュースした音とは思えないほど内容は充実。御大の影響は受けつつも元々持っていた音楽センスをさらに昇華させたニューソウルがそこにはあります。素晴らしいなぁ。
Vernon Burch/love-a-thon (1978)
 続いてグレッグ・フィリンゲインズの全面的サポートを得て作られた3rd。もちろんここでもスティーヴィーぶりは全開。13歳でデルフォニックスのバックを努め、バーケイズなどを渡り歩いた彼、師が天才ならこちらは若き秀才か。曲作りのセンスの良さはもちろん、その巧みなアレンジはニクイの一言。楽器奏者らしく手をかけてひと技ふた技かけてますね。タイトルトラックや、“baptized in your love”のような強力ファンクも収録され、メロウだけではない彼の変化を感じる事もできます。
Vernon Burch/get up (1979)
 プロデューサーにセッションドラマーの重鎮ジェームス・ギャドソンを迎え、これまでは自らが中心として行ってきたアレンジもリチャード・エバンスやTomTom84らの起用と気合の入った一作。スティーヴィー・フォロワーとしての彼は影を潜めより万人にアプローチするダンス&ソウル・アルバムとなりました。のっけからカリンバ・プロダクション発?と勘違いしてしまいそうな“never can find the way”で幕を開け、どちらかと言うと渋いギター使いだった彼もここではアル・マッケイになっているのが面白い。
Victor Feldman/FIESTA and more! (1997)
 晩年は数々のポップス・アルバムにパーカッションやヴィブラフォーンなどでサポートした名マルチ・プレイヤーが84年に出したアルバム「FIESTA」と、ボーナス・トラックとして他のアルバムから5曲を加えたスモース・ジャズアルバム。L.A.エクスプレス時代からの盟友マックス・ベネットやトム・スコットらの作による3曲以外は全てV・フェルドマンのオリジナルとなっており、リー・リトナー、ネイザン・イースト、ディーン・パークスら確かなメンバーで固められた音から発せられるフェルドマンの人柄から来る暖かさが心地良い。売りはチャック・マンジョーネとチック・コリアの参加かな。
Victor Haynes/optimistic (1994)
 from UKって感じの打ちこみ系ブラックコンテンポラリー。セルフ・プロデュース作です。曲調はなかなかスイート。スカスカすき間のあるバックトラックにメロディアスな歌がうまく乗っています。この手の好きな方なら是非。アルバムタイトル曲がなんといっても◎ですね。


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