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Michael White/white night (1979) |
最近では「プネウマ」等のスピリチュアル・ジャズ期アルバムがCD化されているヴァイオリニストの「愛すべき駄作」。ジョージ・デューク・プロデュースによる「the X-factor」ではファンク〜ジャズロックありの良質クロスオーバーだったのですが、ここでのプロデュースはついにウェイン・ヘンダーソンに。この頃のW・ヘンダーソンはビリー・コブハムの「B.C.」といい、ジャズ・ミュージシャンを無理やりソウル・フュージョン化させてしまうことに躍起になっていたようで、時代の流れからそれを推し進めていたレコード会社の意向もあるとは言え、本人のアーティスト性からはかなりギャップ感のあるPOPな作品を乱発してプロデュースしていた時期でした。しかしここではb,ds,g,keyのみの比較的シンプルなバンド構成をとっていて、あまり大袈裟にエンターテイメント性を押し付けていないところは良いかな。ヴォーカルが入ってしまうのでやはり全体的には軽い仕上げになっていますが、しっかりとM・ホワイトのヴァイオリンソロもありそれなりに「意味のある」内容。絶対的にCD化などありえない安っぽさはあるのですが、一曲目のいきなりの”get back“や”リキの電話番号“などカバー曲もあったりと、この頃の音に親しみのある方には許せるアルバムではないかと。フリーソウル〜クロスオーバーのコンピレーション作りには良いネタがあるかもしれません。 |
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